5月27日

もうすっかり暑くなって夏の匂いが体にまとわりつきはじめている

実家の引き戸を少し開けて網戸の隙間からさらさらと流れてくる風にあたる

うたた寝が心地よい

上からあたる扇風機の人工的な風も不愉快に感じる熱帯夜に快適と安寧である

23日から静岡の実家に帰省しあと1時間ほどでまたあの例の八王子に戻るのである

一人暮らし生活は私にとって毒にしかならず

親の監視に解放され自由を感じていたのも

2年前。今はすっかりホームシックである

よく喋りよく笑い、よく泣くこの性格だ

ましてや意地っ張りで意外とデリケートなのである

ずぶずぶと心に溜まるストレスは一人では吐き出すことは否、溜まる一方である

家族という存在は、誰にでも言えることだと思うのだが、自分自身を大切に想う確実性があるという自己肯定感に包みこんでくれる

ある種の仲間である

この仲間との時間は他の誰よりも濃く、赤裸々だ

だからこその絆である

親の恩恵をハタチになっても尚、図々しく八王子から受け取りに来るのは億劫ではあるが

帰るときに握っているのは「生き方の教科書」である

貧しい家庭ではあるが温かく、金はないがその分を補う愛はある

小さな幸せを大きく感じることは誰にだってできることだ

私が学んだ生き方は小さな頃から何も変わっていないのだ

周りと比べて悔しいと思うのなら精一杯の努力をして追い抜けばいいのだ

心の底からの屈辱は達成感で塗り替えればいい

小学校のころから私の夢は

「おかねもちになること」

なぜか、お金があれば幸せだとずっとずっと思っているから？

そうではない

育ててもらった年数よりも倍返しくらいの

恩返し

なにを考えてきたのかと思い返せばずっとそう思ってやってきたのだと

ビデオテープが巻き戻される感覚である

心の中の小さな小さな弱さを潰しながら丁寧に毎日を過ごす

妥協も大切、手作りも大切

無印良品のような生活に憧れるが

今はアマチュアでもいいのだ

もう少し経ったら実現するんだから

夢は無限だ

その分可能性は無限の無限

今からならどんな自分にだってなれる

GIVENCHYを惜しげも無く着飾る女性にも

キーを叩く音がうるさい女性にも

ペ二キーズをもふもふしながらarを読み耽る女性にも

なんにだって。

そうやって未来を想像する

キッラキラである

エストニアのカラフルな街並みを

カメラに収めて

Instagramなんて狭い人間関係にひけらかすのではなく、

マイアルバムに貼り付けて独り占めだ

そうやって無限の旅をするのだ

青空に映えるパステルカラーは可愛い

異国の文化はまだまだ知らない

journalだ globalだ

こうやって書いているときりがない

ほら、もう出発だ

さっきまでのモヤモヤはどこ？

期待に満ち溢れる気分は自分で作れることが最近になって分かってきた

父が目の前でネットサーフィンしている

違う、FXだ

いや、いいのだなんでも

なんだって。楽しけりゃいいと思う

ちょっと笑ってしまうくらいで

また涼しい風を感じはじめる

夏の始まり